Amazonプライム・ビデオで映画『君の膵臓をたべたい』視聴。
脚本は吉田智子さん。
もしかしたら『僕等がいた』『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を観ていたのでオススメされたのかもしれません。
でも、アマゾンのレコメンドは脚本家まで覗いているのかは不明です。
単に関連映画で出てきただけかもしれませんね。
主人公は北村匠海=小栗旬。
高校生時代の過去と母校の教師を勤める現在を行ったり来たりする映画です。
Wikipediaを見る限り、その設定自体は映画オリジナルのようです。
だとすると、大友花恋=北川景子が矢本悠馬=上地雄輔と結婚するというのは原作には無かった設定なのかな?
浜辺美波演じる桜良の不自然なまでの前向きさは、死に至る病を得た人間の心理として理解できます。
高校生があんなに自分の思考・感情を適切に言語化出来て相手に伝えられるのだろうか、という疑問はありますけれども、それだけ聡明な女性だった、という言い方は出来るのでそれはそれでOKです。
また、その表面的な前向きさの裏での涙であったり心の揺れについては、彼女が闘病生活を綴った日記の中に書かれていて、死後にそれを主人公が読むことで、違和感も含めてほぼ回収される形になっています。
ただ、死後に相手に読まれることを前提としたその日記だけでなく、残した手紙で展開をもう一捻り加えているのが面白いですね。
それを「遺書」とすることには少し違和感がありましたが。
「最後の手紙」くらいで良かったのではないかと。
『弥生、三月 君を愛した30年』だと、死後読まれる(聞かれる)ことを前提とした手紙は、主人公たちを結びつける鍵になっていましたが、本作では小栗・北川を友だちとして近づけるだけのものなので、そのためだけに小栗くんが道を走りタクシーを飛ばし結婚式場に駆け込む、というのはエンディングとしては弱いなぁ、なんて感想を持ってしまいました。
あと、全体を通してみると、北村くんにせよ小栗くんにせよ、陰キャを演じるにはちょっと難しい感じがあったかもしれません。
演技でも無理している感が出ちゃってるかなという。
そもそも身長が高いという時点で、クラスの中で存在感のない男子を演じるのは難しいんじゃないかという気がするのです。
たとえ地味であっても、背が高い男子は、クラスでは存在感が無いのではなく「でくのぼう」とか「ウドの大木」とか、そういうジャンルの扱いになるんですよね。
自分は原作を読んでいませんが、原作読み勢で、小栗・北村というこの二人が主人公を演じると聞いて違和感を覚え無かった人はいるのかどうか聞いてみたいところ。
北村くんで行くと決めたのなら、キャラも存在感のない男子というところにはこだわらず、普通に女子に振り回される優しい男子の線で行けばよかったような。
『明け方の若者たち』での序盤の北村くんくらいのキャラ付け・存在感で十分ストーリーは成立し得たのでは、と。
U-NEXTでも観られます。
コメント
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