前回、『はじめてのGTD』を読んだので次は『ひとつ上のGTD』です。
注意しておかないといけないのは2点。
一つは、前回読んだ『はじめてのGTD』は「全面改訂版」[2015]なので、出版年としては今回の『ひとつ上のGTD』[2010]のほうが古い、ということになる点。
もう一つは、一応日本版では三部作となっているらしく、『ストレスフリーの仕事術』[2006]なる本が二番目の本となっているらしい点。
なので、読みとしては一足飛びにはなってしまっているのですが、そちらを後回しにしたのは、気分的に、「まあ今さら仕事術でもあるまいな」、という気持ちがあったからです・・・。
ただ、いずれもKindle版が無いんですよねー。
なので、結局紙の本を注文することになりました。
米Amzon.comを覗いてみたら、Kindle版だけでなくAudible版もあるので、まあアメリカじゃビジネス層向けのコンテンツはそうなるよな、という思いですが、このあたりも出版物への力の入れ方に熱を感じないのは、二見書房というよりはGTDジャパンの戦略によるものなのかな、と。
で、結果的に日本語版で10年前、原著で12年前の紙の本を読むことになりました。
ただ、Amazonから届いた本も2011年の3版なので、そんなに売れてないんかな、と。
それじゃ仕方ないか、と、少しテンションも下がってしまいましたが・・・。
でも、内容は『はじめてのGTD』からのプラスオンはありました。
より過去の出版物を指して「プラスオンはありました」も無いものですが、もしかしたらそのあたりも含めて「全面改訂版」への不満がAmazonレビューにあらわれていたのかな、なんていう気もしたり。
全面改訂ではあるものの手法の全面紹介ではなかった、みたいな。
そんな読みはさておき、どこがプラスオンだったかというと、『はじめてのGTD』で紹介された、個人が状況をコントロールする手法としての
把握する
見極める
整理する
更新する
選択する
プロジェクトを管理する
は、実はGTDの一つの軸に過ぎず、本当はもう一つ軸があるのだ、としている点です。
本書、『ひとつ上のGTD』では、状況をコントロールするための手法を横軸として、縦に「見通し」という軸を作った平面を紹介しています。
でも、それを説明した箇所は、全20章のうち第11章から先の10章、しかもページ数的には、全体の3割に満たない程度の分量です。
また、前半の横軸を説明した部分も、実を言うと、全面改訂版の『はじめてのGTD』での切り口のほうがわかりやすくなっていることもあり、本書の使い方としては、第11章以降を丹念に読む、という使い方でもよろしいのかな、と。
では、なぜこの縦軸が『はじめてのGTD』には登場しなかったのか、ですが、著者自身は本書の中で、下のレベルでのプロセスで状況のコントロールを徹底すれば、物事は好転するし、それによって自信がつけば上のレベルのことのインスピレーションも湧いてくる、としています。
だから、入門編ではそこは敢えて教えなかった、ということでしょう。
別にデビッド・アレン氏の営業的な話を勘ぐる必要はなく、まあ、文字通りかな、と思います。
というか、ぶっちゃけ、私、まだここの部分、読んでいても使いこなせる自信がないんですよね・・・。
確かに『ひとつ上のGTD』だったとわかった一冊。
コメント
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