結局すべて読むことになっているGTDの本。
デビッド・アレンのこの『ストレスフリーの仕事術』(以下、『仕事術』)は、三部作になっている日本でのGTD本の第二作目です。
三部作ではあっても、1冊は全面改訂されているのでシリーズとしては4冊あります、的なところとかややこしいですが、全体の大枠は先日の通り。
で、この『仕事術』は2006年、原著2003年なんですね。
冒頭に著者がサイトやメール・ニュース・レターで書いたものをまとめたもの、と断っているあたりを念頭に置いて読まないといけません。
体系立てて説明しているというよりは、エッセイとして読むべきものなのでしょう。
彼のサイトを覗いている人とか、ニュースレターを購読している人が読むことを前提に彼が書いた文章なのですから、一旦はGTDの流れは学んだ人が読者として想定されているわけです。
なので、Amazonレビューで、冗長とか読みづらい、とかいう感想が挙がっているのは、少し的外れと言うか、想定された読者でなかった、ということでしょう。
確かに冗長で流し読みしたくなる箇所も結構ありますが、時折、突如として付箋を貼りたくなるところがでてきたりするので、油断はできません。
あと、一応本の中でもGTDのことを触れないといけないと思ったのか、最終章はGTDの進め方についてのおさらいを簡単に書いています。
まあ、それがないとGTD本ではなく、単なる「デビッド・アレンのコンサルあるある話」みたいなところになってしまってますからね。
日本版はどうか知りませんが、原著に関しては、大当たりした最初のGTD本を受けて、忙しさマックスになったデビッド・アレン氏に対して、出版社側から何か本を書いてくれと頼んだところ、彼から、まったくの新規本は難しいけど、原稿としてはニュース・レターが溜まってるから、これを君の方で編集してくれたらそれを本にしていいよ、みたいなところからスタートしたのではないかと。
でも、それなのに、日本版のこの本、自分が数日前に入手した版は2016年の第11版とあるので、それなりに売れた、というか『ひとつ上のGTD』よりも売れてしまっているという・・・。
やはり「仕事術」というタイトルの為せる技なんでしょうか。
確かに仕事につながるTipsみたいなのは多かったですね。
エッセイにしては。
ということで、『はじめてのGTD』を読んだ人が、息抜きに読むと良い本です。