Amazonプライム・ビデオで映画『弱虫ペダル』視聴。
漫画もアニメも未視聴なので、先入観なしで観ることとなりました。
それに、ロードバイクの世界も全くの未経験。
駅伝とはまた違った形のチームワークが必要なのですね(小並感)。
『宮本から君へ』のように、すでにドラマで実写化が済んでいれば、劇場版も原作からの一部の切り取りでうまく脚本を進められたのでしょうけれども、どうもこちらはこれが初めての実写化のようです。
というわけで、主人公が高校に入学するところからインターハイ予選までを駆け足で駆け抜けます。
多分、原作ではもう少し心理面も深掘りをしているのだろうな、と思う場面も多々。
とにかく時間的な制約と戦いながらストーリーを進めている感がありありで、この圧縮感ももしかしたらこの映画の疾走感に一役買っていたのかな、なんて。
入部レースの段階ですでに他の部員との友情が出来上がっていたり、本番のレースが始まりペダルを漕ぎ出してから、やおらキャプテンがメンバーに戦術を伝達したり。
そうはならんやろ、とは思うのですが納得できてしまう自分もいたり。
原作の実写化というのは、こういうものでしょうか。
キャプテン役の方は、どこかで観たことがあるなー、と思いつつ作品を観ている段では思い出せなかったのですが、ググってみたら「キョウリュウジャー」の主役、レッド役の方でした。
今も昔も、戦隊モノや仮面ライダーは非ジャニーズが成り上がる王道なのですね。
いや、主演の永瀬くんをディスっているわけではありません。
彼自身は、どうやってもあまりオタクっぽさは出ていませんでしたが、リアルに坂道をロードバイクで登っているだけで勲章モノと思います。
『真夜中乙女戦争』同様、少し気の弱い青年の役ははまり役ですね。
アマゾンレビューでは、原作では主人公のペダルの回転数が明らかに人よりも速いのが特色だったのにそれが表現されていない、と無茶なツッコミをされていましたが…。
それよりも気になったのは、アニメオタクだという設定の割にはそのあたりのツボを突くような描写が一切なかったこと。
千葉から秋葉原までママチャリで往復する、ということ以外に、オタクならではのエキセントリックさを示すエピソードがなかったのが残念でしたかね。
まあ、オタクといっても高1なので、無茶な課金は出来ていないでしょうけれども。
「オタクではあるが自転車は速い」ということのギャップを観客にわからせる絵は、同級生鳴子が主人公に語る「自転車に必要なんは足だけや。」だけでしたが、そこはなんとなく納得させられてしまうんですよね。
特撮とかでなく、実際に漕いでいたのは映像を見ていてわかるので。
普通の公立高校があんなに設備が充実しているものなのかという疑問や、インターハイの予選であんな実況は入らないだろう、とかいうツッコミはありつつも、楽しめました。
U-NEXT、dTVでも観られます。