中野量太『浅田家!』を読む。
写真集でもなく、公開前の映画でもなく、小説の『浅田家!』。
これは映画を撮った中野量太監督自身によるノベライズですね。
映画を撮る人・脚本を書く人の文章なので、文体とかそういうのを気にしてはいけません。
ああ、こういう感じの映像を撮ったんだな、と納得しながら読み進めるべき本です。
ストーリーは、『浅田家』を撮った浅田家の次男政志を軸に、その少年時代から写真集『浅田家』を出版し、木村伊兵衛賞を受賞するまでが第一部。
その後、仕事の縁で出会った人が東日本大震災に見舞われたことで始めることになった岩手県野津町でのボランティア活動が第二部。
写真集での浅田家の面々の印象が強すぎて、今度の映画で二宮くんが主人公政志を演じるというのが何となく入ってこなかったのですが、この小説版を読んでみて、まあこれもありなんだな、と。
というより、ああいう家族、歴史があっての『浅田家』だということは本書を読むまで知らなかったわけで。
認識不足で済みませんでした、という思いです。
自分が『浅田家』の写真集を初めて見たのは、建て替わる前の渋谷パルコのブックセンターだったと思う。
平積みだったものを結構長い時間立ち読みして。
結局買わなかったんですけどね・・・。
面白いけど、ウケ狙いのコスプレ写真集。
その手の活動で既に有名な人なんだろうと思ってました。
あの本がデビュー作で、それも出版するまで紆余曲折あって、出版してからも賞を取るまではまったく売れてなかった、という事情も当然知らず。
そういう曲がってしまった部分とか影の部分とか、そういう面をフォーカスしてのニノで、それを支える彼女としての黒木華。
多分、ニノだからこの相手役なんでしょうね。兄幸宏役の妻夫木くんも。
あと、野津町のボランティア学生役の菅田将暉はまんまっぽい。
というか菅田くんはどんな演技もできるか。
本書の感想を一言にまとめると。
映画、待ち遠しい。
映画『浅田家!』は、10月2日公開だそうです。
コメント
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