実は新海誠作品は初の視聴です。
有名どころの作品はいつでも見られると思って後回しにしていたら、あと数日で無料視聴の期間が終わってしまうそうで…。
慌てて視聴するの巻。
新海さんの作品は一度も見たことがなくても、それにまつわる論評はあちこちで読むし、なんとなく分かった風になっている自分がいたりして、それはそれで怖いものです。
極力まっさらな状態で見ようと努力しましたが、絵の美しさには圧倒されたものの、全体のストーリーにせよ展開にせよ、ああ、こういうことか、みたいな感じになってしまいましたからね。
オカルトとか異世界もののYouTube動画が好きでよく見るのですが、本作品はタイムリープもののそれに近いですかね。
ただ、夢の中とはいえ他人と入れ替わるという話はその手の「体験談」でも見たことがないので、そこは新海さんのアレンジ、というか『転校生』の設定を加えた感じでしょうか。
入れ替わりを肉体・場所・時間とトリプルで発生させているのに、あまりストーリーがブレていないのが素晴らしい。
飛騨の山奥と四ツ谷の街並みの対比を短い時間で行き来させることで、矛盾が生じる前に次に繋げられるから、というのもあるのでしょうね。
あとは、お互い入れ替わっている間のことは夢の中のこととしてあまり覚えていない、としているところとか。
作品の要点を拾うと、タイムリープ的なことをして歴史を変えたことで違う世界線に移ったのだけれども、自分がした行為のほとんどを忘れてしまっている。
けれども関わりのあった相手のことを何となく覚えていて、ラストで再会する、というものです。
その再会が運命の人との再会っぽくなっていますが、互いが互いの運命の人であるその根拠は、入れ替わった相手だから、という以上のものではなく、そこが話としては結論を先取りしてしまっているような気がしますが、それも「前前前世」から繋がっていた相手だから、とかいう解説をされるならそこは受け入れます。
無論、作品中ではその解説はありません。
主題歌で感じろ、ということでしょうかね。
互いが互いを意識しているというのも、二人の行為・行動のエピソードからは伺えず、主人公の男の子に関してはバイト先の先輩から指摘されてその感情に本人が気づく、というものなので、少し唐突感はありました。
そこは当人の鈍さを演出した、と言われればそれまでなのですが、伏線的なものも「入れ替わり」以上のものは無いです。
後からアマゾンレビューで方々の意見を読んだところでは、どうやら小説版ではこの背景などが詳しく書かれている模様。
ただ、そこまでハマる作品かと言われると自分にとってはそこまでではなかったかなぁ。
宮崎アニメのように深く掘り下げたい気は起きませんでした。
あと、映画の中で「タキくん!」と呼ぶのがどうもピエール瀧を想起してしまいました。
下の名前だったんですね…。
コメント
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