Amazonプライム・ビデオで映画『地獄の花園』視聴。
ところどころ中途半端にバカリズムが出てきて、なんかもったいないなあと思っていましたが、エンディングロールで納得。
彼の脚本作品だったのですね。
それを知って振り返ってみると、一旦決めた世界観で突っ走る感じも含めてバカリズムでしたね。
分かりづらいところには、ひとり語りで解説が入ったりするところとかも。
不条理は不条理なのですが、オフィスの表の秩序とはまったく別次元で、OLの中だけの序列があるというのは会社組織の真に迫っていて、そこを風刺した作品といえなくもありません。
そういうわけで、当初はその線で見ていたのですが、早々に広瀬アリスによる社内統一が終わってしまいましたね。
その先、話をどう進めるのかと思いきや、企業間闘争へと移ります。
そうなるとOL生活のパロディではなくなるんだよなぁ、と感じたのですが、こういう作品はあんまり真面目に考えてはいけないのでしょう。
そのあたりで真剣に思考するのをストップしました。
「仁義なき戦い」の広域暴力団抗争のノリで、多分何らかの作品での戦闘シーンのオマージュが散りばめられているのであろう暴力描写を楽しみます。
最後の永野芽郁と広瀬アリスの相打ちクロスカウンターだけはかろうじて分かりました。
欲を言うならば、「仁義なき戦い」を踏襲して広島弁を使うキャラが欲しかったですけれども。
方言の使い手は、唯一ファーストサマーウイカだけ。
まあ、そのまんまの口調なのですが。
遠藤憲一や勝村政信など男性陣に女性役をやらせるという発想が、どのあたりから持ち出されたのかわかりませんが、単なるレディースの衣装ではおかしな風貌になってしまうからか、あり得ない服装になっていて、グロいだけでもはや何のパロディなのかもわかりません。
なので、そこは女性で良かったんじゃないかという気も。
あと、相手のシマに乗り込むとき、都会のオフィスだからか皆徒歩でやってくるのですが、これがヤンキーものにはあるまじきというか。
まあ、単にこちらが改造車とか改造バイクを見たいだけなんですけど。
ああいうのは人格が出るものですからね。
このキャラにしてこれか!みたいな楽しみ方が出来なかったのは残念かな、と。
それでも、最後勝負に勝って恋に破れるというオチは、ここを最初に決めて後は引き算だったな、というくらいきれいな終わり方でした。
色々文句言ってますが、楽しみました。
U-NEXT、dTVでも観られます。