映画『空に住む』

映画『空に住む』 評論

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Amazonプライム・ビデオで映画『空に住む』視聴。

青山真治監督の遺作となりました。
でも、アマゾンレビューは酷評まみれ。
映画なのにWikipediaのページも作ってもらえないなど、散々な評判です。
検索して出てきたと思ったら、三代目J Soul Brothersによる主題歌のページでした。

また、グーグルに訊いてみたら関連キーワードは
「空に住む 意味がわからない」
「空に住む つまらない」
といった具合。
こんなことってあるでしょうか。
稀に、評価の星の数が多いな、と思ったら作品というより単なる岩田剛典ファンだったり…。

でも、この作品。そんなに酷いでしょうか。
現実感がない、というのはまあ、そういう作りですよね、としか。
タイトルが「空に住む」ですからね。

実の親に「雲のようだ」と評された主人公が愛猫の死をきっかけにかわっていく物語です。

本作品でのタワマンは、そんな彼女のメタファです。
彼女はそこに住むことになったものの、自分で働いてそれを手に入れたのではありません。
叔父夫婦の保有する投資物件としての一室を「管理人として住んでくれ」と言われたので住むようになっただけ、という設定も含め、地に足が付かない、そして受動的な生き方をしていることの描写の一部ですね。
なので、本当のタワマン生活は違う、とか、こんな生活あり得ない、とかいうレビューは、ちょっとズレているのかもしれません。

もちろん、もっとうまい描き方があったのではないか、という気はしないでもないですが、ここで生活感を出してしまったらダメなのでしょう。この作品の場合は。

そんなタワマンのエレベーターで芸能人と出会い、成り行きで関係を持ってしまうのも、そんなふわふわした彼女の生き方の象徴のようです。
でも、ふわふわしつつも、自分の中で育っていく自分の人生への違和感。
その違和感は愛猫の病という形で具体化します。
そして、その猫があっけなく死んでしまうことで、彼女は変わります。
物事に対して主体的に動くようになるのですね。

関係を持ったその芸能人へのインタビューを書籍にする企画を立ち上げたり。
その彼を押し倒して関係を結んだり。
勝手に部屋に入ってくる叔母を強い口調で拒絶したり。

なのでエンディングでは、タワマンを出て、自分の力で働いて住めるところに住むようになるとか、そういう彼女を見たかったです。
でも、零細出版社の編集さんが住めるところと言ったら限定されるわけで、そこでタワマンとの落差を見せるのはそれはそれで監督の美学には反したのかな、なんて。
とはいえ、せっかく郊外の出版社に勤務している設定だったのだから、その近くにある広い古家屋を格安で借りた、みたいな描き方などもできたのでは、と。

あと、ひとつ難点を言うと、岸井ゆきのが生んだ、生まれたてホヤホヤの赤ちゃんがかなりデカイ。
あんな大きい子が生まれてくるわけないです。
髪もフサフサだし羊水にまみれてもないし。
このあたりは制作陣に子どもを持った経験のある人がいなかったのかなと感じます。

事程左様に、良くも悪くも生活感のない作品ではあります。

青山真治作品

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