映画『月子』

映画『月子』 評論

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父の自殺を契機に青梅の町を逃げ出した主人公と施設を抜け出した知的障害者である月子が、二人で月子の故郷である双葉町を目指すお話。

山深い街並みの割には意外と車通りが激しく、鉄道の駅が出てきたらどうみてもJR東日本ぽく、主人公がお金を下ろすATMはJA西東京で、どこだろうと思ったら、青梅でした。
子どもの頃は、休みにどこかへ出かけると言ったら鉄道公園だった時代もあり、懐かしい風景ではありました。
一度、いつも鉄道公園だと飽きるだろうからと、玉堂美術館に連れて行かれたことがあるのですが、子どもにとってはそっちのほうが退屈だったという・・・。
青梅と言えば、そんな思い出です。
あのあたりに、知的障害者を預かる施設があるのかどうかは知りません。

でも、一番疑問だったのは、なぜ二人で渋谷に出たのか、ですね。
青梅線・中央線に乗ったら着くのは東京駅。
途中で降りるとしても新宿であって、渋谷ではないですからね。
常磐線に乗り換えて双葉町を目指すならなおさら、渋谷で下車する選択肢はありません。

撮影がしやすいとかいうことはあったのかな、とは思いましたが。
スクランブル交差点で揉めるとか、結局ラブホテルに入るしかなくなるとか。
そういう絵になりやすい街ではあります。

知的障害を持つ彼女とはコミュニケーションが取りにくく、彼女の家に戻ると言っても、最初のうちはその場所すらわからなかったのですが、途中、彼女の手荷物から住所が「双葉町」と判明した際、なんとなくオチが分かってしまいました。
ただ、分かったとは言え、こんな投げっぱなしの終わりになるとは、というのが感想です。

ようやくたどり着いた彼女の住所には何もなく。
家も津波で流されたままの風景。
復興を象徴するタンクローリーやダンプが行き交う中を、所在なさげに歩く二人。
家族の安否すら観客には明かされず。

最後、なぜかまた渋谷に帰ってくるのですが、二人は仲良く手をつないでのエンディング。
障害者、それも知的障害者を描くのはとても難しい、というのはわかった作品。

ちなみに、手回しのカメラワークを多用しているせいか、かなり画面に酔いました。

dTV、U-NEXTでも見られます。

越川道夫作品

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