三浦展 『お客さま、そのクレームにはお応えできません』 書評

三浦展 『お客さま、そのクレームにはお応えできません』 書評 大家業

ファスト風土』とか『下流社会』とかの三浦展さんの本だが、なぜか不動産仲介のお店の女性店長が主人公の小説。
どういう経緯でこの本を書くことになったのか。
近しい人にこういう人がいるのかな?
それで、いつも愚痴を聞かされているうちに小説の形式で書きたくなったのかな?
とそういう方面での想像は膨らむ。

ですが、主人公の42歳という設定は、大卒新人での22歳+20年ということで、本書の裏テーマは、やはり三浦さんらしく、この20年間での東京に住む人々の可処分所得の減少に伴う不動産賃貸業界の変化、ということなのだろうと考える。

一応、小説とはなっているが、特に起承転結があるとか、女店長の成長譚とかいうわけではない。
基本的には、一話ずつの短編で、何か大きな伏線が最後に覆される、とか、そういうこともない。
ひたすら不動産業界あるあるの話が、仲介店の店長の口調で語られる。
で、事故物件とかの話でも、あまりヘビーなところは書いていないのは、出版物だからでしょうか。
日々、ブログやTwitterで全国の大家さんの話を覗いている側からすると少し物足りない気も・・・。

ちなみに、2017年の書き下ろしの本で42歳女性という設定なので、主人公は1975年生まれ。
でも書いてるのはやっぱり三浦さんなので、
「この、トンチキと怒鳴りたくなったわ」
とか、違和感のある台詞もあったりして。
このあたり、池井戸潤さんの花咲舞の台詞にも通じるものだったりするんですが。
ネカマは難しい、というのと同じですね。

三浦展の本

教養としての都市論 感性を刺激する33冊 [ 三浦 展 ]
教養としての都市論 感性を刺激する33冊 [ 三浦 展 ] 2,090円(税込)【送料込】

楽天ブックス

感性を刺激する33冊 三浦 展 彰国社キョウヨウトシテノトシロン ミウラ アツシ 発行年月:2021年08月03日 予約締切日:2021年07月07日 ページ数:256p サイズ:単行本 ISBN:9

首都圏大予測 これから伸びるのはクリエイティブ・サバーブだ! (光文社新書) [ 三浦展 ]
首都圏大予測 これから伸びるのはクリエイティブ・サバーブだ! (光文社新書) [ 三浦展 ] 1,034円(税込)【送料込】

楽天ブックス

これから伸びるのはクリエイティブ・サバーブだ! 光文社新書 三浦展 光文社シュトケンダイヨソク ミウラ アツシ 発行年月:2020年02月19日 予約締切日:2020年01月31日 ページ数:296p

大下流国家〜「オワコン日本」の現在地〜【電子書籍】[ 三浦展 ]
大下流国家〜「オワコン日本」の現在地〜【電子書籍】[ 三浦展 ] 990円(税込)【送料込】

楽天Kobo電子書籍ストア

<p>人口、GDP、賃金、論文数、ジェンダー平等、メディア……あらゆる指標で停滞・衰退を隠せない日本。世界での大きなプレゼンスがもはや過去のものになりつつある今、「普通の人々」は何を求めて毎日を暮らし

下町はなぜ人を惹きつけるのか? 「懐かしさ」の正体 (光文社新書) [ 三浦展 ]
下町はなぜ人を惹きつけるのか? 「懐かしさ」の正体 (光文社新書) [ 三浦展 ] 990円(税込)【送料込】

楽天ブックス

「懐かしさ」の正体 光文社新書 三浦展 光文社シタマチハナゼヒトヲヒキツケルノカ ミウラ アツシ 発行年月:2020年11月18日 予約締切日:2020年10月29日 ページ数:296p サイズ:新書

下流社会〜新たな階層集団の出現〜【電子書籍】[ 三浦展 ]
下流社会〜新たな階層集団の出現〜【電子書籍】[ 三浦展 ] 628円(税込)【送料込】

楽天Kobo電子書籍ストア

<p>「下流」とは、単に所得が低いということではない。コミュニケーション能力、生活能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲、つまり総じて人生への意欲が低いのである。その結果として所得が上がらず、未婚のままで

楽天ウェブサービスセンター
タイトルとURLをコピーしました