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中川コージ『巨大中国を動かす紅い方程式』読了。
著者を初めて見たのはYouTubeです。
松田学チャンネルとかチャンネルくららとか、そのあたりだと思います。
というか、よく考えたら今でもYouTube以外で動く姿を見たことは無いような・・・。
ツイッターを覗くとしょっちゅう筋トレしていて、そうかと思えばコンビニのレジ打ちの仕事もしていたり、なかなか何をしている人なのか掴みづらいところがありますね。
自称マッドサイエンティストとのことですが。
経歴をみると、熊谷高校卒、慶応大学卒、北京大学大学院博士課程終了、経営学博士。
熊高といえばカズレーサーですが、やっぱりどこかオカシイ人が多いんですかね。
熊高出身だという人、身近でもそんなに見かけないので、どうしてもそういう極端な例にイメージは引きずられてしまいます。
というか、別に高校名まで書かないで良くないですか?なんて思いますが、普段のつぶやきにも埼玉北部愛が感じられるので、その一環なのかもしれません。
でも、本書ではさすがに幼少期からの生い立ちまでは深く書かれていません。
特にチャイナ愛があって北京大に留学したわけではない、ということの説明として、北京に行くまで、それから北京での話は深めに書かれてはいますけれども。
で、その経歴から「知中派」ではあっても親中派では無いことを表明した後に、現在のチャイナ、それをとりわけ共産党という組織を基軸に解説が始まります。
ですが、やはり副題にも「9000万人党組織の世界戦略」とあるとおり、その人数だけで圧倒されてしまいますね。
というか人数に対する間隔が麻痺してしまいます。
その数字を元にすれば、総人口の約6.56%が党員である、というのは計算すれば反論の余地もない当たり前のことで、これまでの感覚でいうとゾッとするわけですが、「中国共産党はチャイナ国内の保守勢力である」と解説されると、なかなかどうして冷静になれてしまいます。
そりゃそうだよな、と。
日本でのロータリークラブとかJCとかのイメージで考えると、まあ、当たらずとも遠からずか、と。
市町村議会の議員レベルから衆議院議員に至るまで、自民党の候補者の選ばれ方が、あまり外からはよくわからないようでいて、(世襲かどうかは別にして、)多分にその手の会合に参加する面々にとっては納得の行く選択が為されているのではなかろうかと思料されるここ日本と、党の中での付き合い・序列で実際の政治の場での職が決まっていくチャイナと、さほど変わらなさそう、というのはあるかもしれません。
まあ、日本の場合は、そこでの候補者が、実際の選挙で立民・共産の候補と戦うというステージを挟むわけですが。
一方、チャイナの場合は選挙はありません。
選挙という国民から正統性を与えられる手段が無いからこそ、北京はメンツを重んじるのだ、とか、メンツとは彼らにとって「支持率」のようなものなのだ、という解説は腑に落ちます。
ただ、日本では少なくとも選挙という戦・祭りを経て政治家が誕生するので、ロータリークラブが議会より上、ということはないわけですが、チャイナの場合はそれがないので、党の組織が一番上に来てしまう、というのは、やはり我々からすると違和感を持つところです。
それこそがイデオロギーだと言われればその通りなのでしょうけれども。
そして、党が一番上であるからこそ、「党中央規律検査委員会」が判断する「規律」がすべての上に来る、というのも解説としてはもちろん理解できるのですが、やはりそういうのはやはり怖いと感じるわけです。
終章で、ようやく米中対立とデジタル人民元の話になりますが、少し物足りないというか尻すぼみなのは、すでに次の本、『デジタル人民元』の原稿を書き出していたからじゃないかな、と。
こんなことされたら、これはもう読むしかないじゃないですか・・・。