NHKの「アナザーストーリーズ ダメトラが起こした奇跡!阪神タイガース21年ぶりの優勝」を見ました。
1985年の阪神の優勝にまつわるエピソードでした。
視点は、当時の監督だった吉田義男、球団歌を勝手に広めたラジオパーソナリティ、デイリースポーツの記者を通した掛布さんの3つ。
時折、バース・川藤も出てきます。
あの頃はまだ日本シリーズは昼間だったので、学校の教室でも西武対阪神の試合を見ましたね。
給食とか午後の授業の時間に、こっそりと先生が見せてくれるやつ。
日本シリーズを見られるかどうかは、その年の担任が野球好きかどうかに掛かってくるわけで、その意味で運不運はあるんですよね。
いずれにせよ、それくらい当時の日本シリーズというのは国民的なイベントだったということでしょう。
クラスは西武ファンの方が多かったですが、一人関西から転校してきた声の大きな子がいて、なんとなく半々的な空気になっていたことを覚えています。
ええ、ノイジーマイノリティってやつですね。
あの年の阪神の強さは異常でしたが、当時はまだ小学生でしたので、理由などまったくわかりませんでしたが。
今回の番組ではその背景にあったものの一つとして中埜球団社長が日航ジャンボ機の墜落事故で亡くなった事件を取り上げていました。
実を言うと、社長の事故死の件は、優勝後に出版されたエモやんの本で知っていました。
ただ、その本の中では、あの事件を期に選手たちが夜の街で遊び歩くのを自粛して野球に打ち込むことになったから、という下世話な話にしていましたね。
今回その見方を家族にしたら、きつく怒られましたが・・・。
まあ、エモやんは「フロントがアホやから」で出ていった人ですからね。
悪く書くのは致し方ないところですが。
番組では球団社長の死を無駄にしてはいけない、と、川藤主導で決起集会を開き、そこから連勝街道に乗った、という話が出てきました。
ちなみに、エモやんの本というのは、検索したところこれの模様。
江本孟紀『よってたかって、みんな悪かった―エモやんのザンゲ録 ごめんなさい阪神さん』[1985]
親が買って読み終わったのを読んだんですね。
当時の我が家にはこの手の本が結構あって、
江夏豊『江夏豊のくたばれ管理野球―ここまで言うたら言いすぎやろか』[1988]
という本も読んだ記憶が。
「管理野球」なんて言葉、今使いませんけどね。
管理するのなんて当たり前じゃないですか、という・・・。
でも、中学時代の一番の愛読書だったのはこれ。
玉木正之『プロ野球の友』[1988]
元選手による野球論ではなく、評論家による野球論という本に初めて出会ったわけですが、これで自分の野球観が固まってしまったというか。
それにしても、小中学生の時代にこんな本ばかり読んでいたら、まあ、そりゃ歪むよなー。